大稻埕(ダーダオチャン)を散策!〜雑貨屋さんや問屋さんが立ち並ぶ、古い街並みが魅力の迪化街〜
台湾らしさをもっともよく感じられる場所といえば迪化街。古い乾物問屋やお茶問屋が立ち並ぶ中、再開発でモダンなお店やカフェも増えている迪化街の魅力を散策ルート順にご紹介します!
MRT 北門駅 3 番出口から散策スタート!
今回辿るのは、MRT 北門駅から迪化街一段という通りを北上するオーソドックスな散策ルート。北門駅の改札を出たところには、駅開発の歴史や当時の工事の様子などがパネルで紹介されています。3 番出口を出てすぐ高架道路がありますが、そこをくぐってまっすぐ進みます。
布地や仕立て、手芸用品店が並ぶ【塔城街通り】
台湾手芸用品の有名店「東埕材料」
ここはまだ迪化街の手前、塔城街という通りですが、問屋街らしく布地屋さんや仕立て屋さんが立ち並びます。手芸用品店も多く、台湾手芸用品マニアには周知の有名店「東埕材料」を見つけました。
日本でも買えるものがほとんどだと思いますが、パーツ 1 ヶ 40 円くらいからなので、やはり日本に比べると半額くらいお安いのではないでしょうか。小さなお店なのに地元の女の子や日本人観光客で賑わっている店内を見ると、品揃えはなかなかのようです。
吉祥結びの紐や昔の銅銭モチーフなど、この辺は日本では手に入りにくいラインナップ。細かなパーツは引き出しを開けて自分で取るスタイルです。そして思いがけず、私が数年間探し続けていた中国結びの金属パーツ(右)を発見!
自分で見つけられず、スマホを取り出して「こんなん探してるんだけど」と店員さんに見せたところ、この引き出しの前へ案内してくれました。ずっと探していたものとの思いがけない出会いに高揚しレジへ直行したところ、「このデザインだけこんなに買ってるわよ」と笑われてしまいました。
もちろん嫌味な感じではなく、こんなのが珍しいのかしらという様子。日本で刀や手裏剣のレプリカを買って行く外国人のようにでも見えたのでしょうか。中にいると気づかない魅力ってあるもんです。
ちなみに、ここまで、北門駅を出て迪化街一段通りを歩いてきましたが、この 1 本隣の延平北路一段通りを歩くとアクセサリーパーツや石を売っているお店がたくさんあります。ハンドメイド&中国アクセ好きの方はぜひ回ってみてください!
金(大)1 ヶ入り・・・13NTD
金(小)2 ヶ入り・・・12NTD
銀(大)10 ヶ入り・・・50NTD
銀(小)2 ヶ入り・・・10NTD
■ 東埕飾品金属服飾 DIY 材料
【住所】台北市塔城街 44 號 1F ※長安西路 330 號に姉妹店あり
【電話】02-2556-8881 ※長安西路店 02-2559-1300
迪化街のランドマーク的建物「DECO COLLECT」
布地店が立ち並ぶアーケードをそのまま通り過ぎると、DECO COLLECTにたどり着きます。
ガイドブックなどでは迪化街のランドマーク的な建物として扱われていますが、1、2 階は家具や革細工などの売り場、3 階はカフェになっています。
DECO COLLECT を通り過ぎると、南京西路と交差する迪化街の入り口に到着します。ここからいよいよ、乾物やお茶、漢方などの問屋さんやモダンなカフェが立ち並ぶ迪化街の中心地に入ります。
迪化街のメインストリート【迪化街一段】
キュートな雑貨たっぷり!「大稻埕旅行資訊站」でお土産探し
一番上の写真の「迪化街商圈」と書かれた赤い石柱の横に
「大稻埕旅行資訊站 DaDaoCheng Tourist Information Center(大稻埕ツーリストインフォメーションセンター)」という名前がユニークな雑貨屋さんがあります。ウインドウに大量に積み上げられたマスキングテープが目印。
お店のウインドウには大稻埕の地図が。何やらスタンプが置いてあったので、持っていたスケッチブックに押してみました。
ところで、タイトルやお店の名前にある「大稻埕」という呼び名ですが、これは迪化街エリアのもう一つの呼称です。昔、このエリアにある大稻埕碼頭を拠点として淡水河流域の貿易が栄えていた頃、この一帯は「大稻埕」と呼ばれていたそうです。
現在は貿易拠点としての役割は終えていますが、「大稻埕」という名や埠頭はそのまま残されており、周辺はサイクリングコースなどが整備され、地元民の憩いの場所になっているようです。(台湾交通部観光局 HP、台北市政府観光伝播局 HP より)
プライスカードや商品紹介のプレートには日本語も書かれているので安心ですよ!バラマキ用のお菓子やお茶、文房具などがところ狭しと並んでいます。日本人のお客さんもいっぱいいました。
日本の大型書店でもだだっ広いコーナーが設けられている、近頃大人気のマスキングテープがこんなに!九份など台湾の名所や、貼り合わせるとひとつの絵になるものなどとってもユニークです。
ポストカード、台湾らしいイラストが描かれたポーチ、インテリア用の絵画、エコバッグ、茶器、大稻埕の古地図なんかも売ってます。
台湾小吃や迪化街の古い建物のイラストなどが入ったマスキングテープと、台湾ランドマークの紙模型をお土産に買いました。マスキングテープは、5 つまとめて買うと割引になりますよ。(種類によって異なる可能性あり)
中正紀念堂は 15 分ほどでできあがりました。ホテルでの暇つぶしにもおすすめです。
マスキングテープ 1 ヶ・・・150〜200NTD(種類によって異なる)
紙模型・・・200NTD
■ 大稻埕旅行資訊站 DaDaoCheng Tourist Information Center
【住所】台北市大同區南京西路 237 號
【電話】02-2550-6959
布問屋で有名な「永樂市場」
布問屋で有名な永樂市場まで来ました。原色が目に鮮やかな台湾花布やバッグのほか、メンズスーツ生地、カーテンやクッションなどのインテリア用生地、バッグ用の合皮素材なども置いています。
お孫さんが接客してくれたり、ワンちゃんが店先でちょこんと座っていたり、台湾の下町ならではのシーンに出会えますよ。
永樂市場を横目に進むと、ガイドブックではおなじみの赤レンガのアーケード街、乾物やお茶などの問屋さんゾーンに入ります。
乾物店の間にモダンな雑貨屋さん、「趣活」迪化街店
乾物の香りを嗅ぎながら歩いていると、明るくきれいな雑貨屋さんが目に飛び込んできました。お洒落なパッケージやスタイリッシュな雑貨が人気の「趣活」の迪化街店です。
お茶、花布の小物入れ、中国模様のコースターなどオッサレ〜なパッケージでギフト用におすすめなものがたっぷり。
趣活以外の雑貨屋さんで買えるものもチラホラ見かけましたが、「迪化街に自分のお土産を買いに来たついでにギフトも買える」というのは旅行者にはうれしいポイントです。
続いて、香水瓶、しおり、ドリップコーヒー付きポストカード、茶器などのコーナー。フレーバーのついた紅茶や、観光客向けのちょっと貴重でお高めな台湾茶もあります。
趣活での戦利品です。ギフト用にパッケージのかわいいお茶と、お部屋を飾るのに使おうかとコースターを買ってみました。コースターは、ざっと数えてみたら 15 色くらいありましたよ!
高山紅茶茶(赤)・・・160NTD
金萱烏龍茶(白)・・・160NTD
コースター(4 枚セット)・・・280NTD
■ 趣活 迪化街店
【住所】台北市大同區迪化街一段 100 號
【電話】02-2549-2168
趣活を出てまた同じ方向へまっすぐ進みます。途中、交差点で下町感溢れる景色に出くわしたのでパチリ。
安くてかわいいカゴバッグやキッチン雑貨が盛りだくさん!日本語も通じる「高健桶店」
迪化街一段をひたすら北上してきましたが、その通りのほぼ最終地点にあるカゴ・木工細工屋さん「高健桶店」に到着しました。ガイドブックではおなじみのお店で、日本人のお客さんで大にぎわいです。
お部屋に置いたらいつでも台湾の旅を思い出せそうなカゴ、木製のお玉や茶さじ、ざるなど日本のお家でも使えるものがたくさん。
大好きな中国宮廷ドラマでよく見る、毒入り菓子を入れて運ぶ取っ手付きの重箱(左下)も発見!あれはもちろん宮廷が舞台ですから金やら花やら細工が施されていますが、こちらは庶民向けです。昔はこれにお弁当などを入れて、田んぼや畑に運んだりしていたのでしょうか。
このお店のアイコンアイテム、カゴバッグ祭りです!最近いたるところでファーマーズマーケットが開かれていますが、これを持って行けばエコですし、何より気分が上がって楽しいに違いありません。
毒菓子運搬用の取っ手付き重箱に後ろ髪を引かれながらも、高健桶店ではこちらをゲット。カゴバッグを使う来年の夏が楽しみです。
湯のみ 1 ヶ・・・120NTD くらい
茶さじ・・・40NTD くらい
蒸籠・・・200NTD くらい
カゴバッグ・・・180NTD ※レシートがないお店だったので、カゴバッグ以外はおおよそです
■ 高健桶店
【住所】台北市迪化街一段 204 號
【電話】02-2557-3604
別ルートで MRT 北門駅方面へ引き返していきます
散策コースも終盤を迎えたため、今度は別ルートで MRT 北門駅方面へ戻ります。別ルートといっても、迪化街一段の 1 本、もしくは 2 本隣の通りへ出るだけ。台北は碁盤の目のようになっているため、地図を辿りやすくて街歩きもしやすいのです!
涼州街通りへ抜け、延平北路二段とぶつかる交差点に辿り着きました。ガイドブックでもよく目にする「仁安醫院」が目印です。
この延平北路二段という通りを来た方向と逆に進み、最後の目的地であるカフェ「森高砂珈琲館」を目指します。
「森高砂珈琲館」が延平北路二段沿いにあるため延平北路二段に出ましたが、延平北路二段と迪化街一段の間にある民樂街通りにはお店がたくさん。そちらを通れば寄り道しながら戻れますよ。
台湾産のみを取り揃えたこだわりの珈琲店「森高砂珈琲館」
延平北路二段をひたすらまっすぐ進み、南京西路との交差点まで戻ってきました。実はここ、スタート地点の「迪化街商園」と書かれた石柱を右に曲がってすぐのところにあります。
台湾で初めて珈琲を提供したお店の跡地だそうで、台湾のコーヒー文化はここから広まっていったのだとか。
店内は 30 席ほどでこじんまりとしています。赤茶の木棚や壁が、迪化街のレトロな雰囲気を象徴しているかのようです。
森高砂珈琲館で取り揃えられている 10 種類のコーヒーメニュー。すべて台湾産で、台中や高雄、南投などのコーヒーの名前がずらり。味や香りの特徴も書かれています。日本語付きですよ〜。
豆は、スタッフの方が一通り説明し、好みを聞いて合いそうなものを勧めてくれます。「酸味が嫌い」という好みを聞いて、メープルシュガーやアーモンドのフレーバーがある豆をおすすめしてくれました。
が、暑すぎてまったく甘みを欲していなかったので、月下美人やレモングラス、金木犀などの香りと僅かな酸味が特徴の高雄市那瑪夏区の豆をセレクト(右上)。この集気瓶みたいのから自分で注いでちびちび飲みます。
ホットを選ぶと、試験官にちょっとだけアイスがセットになっています(左下)。ゆったりと風味を楽しみたいならホットがおすすめです。ちなみに、ブラックで提供するのが基本なのでミルクとお砂糖はプラス料金で別に注文します。
普段ブラックを飲まないのにがぶ飲みできるほどあっさり爽やかで、酸味はまったく感じませんでした。台湾産は、お茶もウイスキーもコーヒーも、香り高いのに味がさっぱりしている印象があります。
入り口にあるお土産コーナーで、酸味の少ない台東県関山の乳酸菌ウォッシュド豆を購入しました。
「乳酸菌!?」と思い調べたところ、収穫後のコーヒーに自然、または人工的に付着した微生物で醗酵させる「醗酵コーヒー」なるものがあり、これは乳酸菌で醗酵させた豆のようです。アロマ効果がより高くなるみたいです。
雑誌などのお店の紹介には「日本語ちょっと」と書かれていますが、終始英語か中国語です。オーナーさんはあまり商売っ気がなく、コーヒーを淹れるとひたすらデスクワーク。しっぽりコーヒーを楽しむ大人の珈琲喫茶でした。
高雄市那瑪夏区ウォッシュドコーヒー(スモール)・・・200NTD
台東県関山鎮乳酸菌ウォッシュド豆(114g 缶)・・・495NTD
■ 森高砂珈琲館
【住所】台北市大同區延平北路二段 1 號
【電話】02-2555-8680
ショッピングの印象が強い迪化街:大稻埕ですが、地元の人にとっては埠頭やサイクリングコースでのんびり過ごす場所でもあるようです。
埠頭周辺にはカフェやベーカリーも充実しているため、ぜひおやつを買って港のほうにも足を運んでみてはいかがでしょうか。